たくさんの木の中で、もみの木が、どうしてクリスマスツリーになったかお話しします。

ずっと昔、イエス様がお生まれになったのは、ベツレヘムの馬舎の中でした。

天の神さまは、世界中の人たちのために、イエス様をくださいました。 毎日、毎日、いろいろな人がイエス様を拝みに来ました。

馬舎のそばに3本の木が立っていました。3本の木もイエス様にささげものをしようと思っていました。

「私は、私の一番大きな葉っぱをあげよう。赤ちゃんをあおいでやわらかい風を送ってあげましょう。」と、ヤシの木が言いました。

「私は、私の油をあげよう。私の油をまくと、赤ちゃんのまわりは良い匂いでいっぱいになりますよ。」と、カンランの木が言いました。

「私は、何を赤ちゃんにあげたら良いでしょう。」と、もみの木が言いました。

ヤシの木とカンランの木は答えました。

「お前さんはダメだね。お前さんの枝はとげがあって、赤ちゃんをさしたら痛いよ。」

「お前さんの油はペタペタくっついて仕方がないね。」

「あなた方の言う通りです。私は何も赤ちゃんに差し上げる物を持っていません。」と、もみの木は悲しそうに言いました。

馬舎のそばにクリスマスの天使が立っていました。もみの木の言うことを聞いて感心し、かわいそうになりました。

だんだん暗くなって、空に星が出ました。天の使いは呼びました。「お星さん、お星さん、この優しいもみの木の上におりてください。」

「はぁい。はぁい。」と声がして、小さい星がピカピカともみの枝に飛んできました。ピカリ、ピカリ、たくさんの星が枝にとまりました。

もみの木はキラキラ光って「光の木」のようになりました。

その光が、サッと馬舎の中に差し込み、赤ちゃんのイエス様を照らしました。

イエス様は、パッと目を開けて、にこにことお笑いになりました。もみの木はうれしくてたまりませんでした。

それからずっと、クリスマスにはどこの家でも、もみの木を立てるようになったというお話です。

もみの木をクリスマスツリーとして立てるようになったのには諸説あると思いますが、良善幼稚園ではこのお話しを年長さんが発表して、

次の人達に伝え続けてきました。